「3.11天皇出席の震災追悼式典―全国一斉黙祷反対!集会・デモ」のブログ

3月11日の「政府式典と全国一斉黙祷」に反対するデモ・集会を行う「3.11行動実行委員会」のブログです。過去の行動報告、今後の行動案内、式典批判の論文・情報をお伝えします。

政府・東電・電力独占の責任を隠ぺいし、原発を推進する「皇族出席の追悼式典」・一斉黙祷反対! 今こそ被害者・労働者と連帯し、加害責任の追及、原発廃止を!「3・11行動」に参加・賛同を!

 

 政府は福島第一原発事故から8年目を迎える3月11日、「東日本大震災八周年追悼式」を国立劇場皇嗣(こうし)予定の秋篠宮出席のもと開催します。「国歌斉唱」に始まる「追悼式典」の中心は、午後2時46分に秋篠宮とともに行う一斉黙祷です。官公庁や学校、企業などへ「弔旗掲揚、一斉黙祷」の指示がだされ、黙祷が強制されます。

 追悼式典は、原発事故の原因を「未曾有の天災」とすることで原発事故を引き起こした国家責任・原発企業責任(真相究明、謝罪、賠償、責任者処断)を放り出し、被害者も加害者ももろともに「日本国家の再興」「経済復興」「原発推進」を進めるものです。

 

原発政策の破たんは誰の目にも明らかです。

 政府が新たな「原子力立国」として推進した原発輸出は、アラブ首長国連合、リトアニア、イギリス、台湾、ベトナム、トルコへとことごとく頓挫し、破綻しています。核燃料サイクル政策も実質破綻しています。しかし、菅官房長官はなお原発輸出の推進を言い、日立の中西宏明会長(経団連会長)は原発再稼働を「どんどん進めよ」と、現在9基の原発稼働に加えて14基の「審査書」適合による再稼働を目論んでいます。また「もんじゅ」で失敗しても高速炉の実用化を諦めません。さらに、エネルギー転換に有力な太陽光発電も、川内原発を再稼働することで妨害しています。政府と独占資本は何が何でも原発推進なのです。なんのためか。核兵器プルトニウム生産)が戦争国家に不可分とするからに他なりません。

 

住民や労働者の生活や放射線被ばくの現実は深刻さを増しています。

 東京電力浪江町飯館村の集団賠償請求へのADR(原子力損害賠償紛争解決センター)の和解案(避難までに被ばくしたことへの不安の慰謝料)を拒否しました。福島県は今年3月「自主避難者」への住宅支援を完全に打ち切ります。棄民化はいたるところで進んでいます。小児甲状腺がん患者はなんと209人という多さです。南相馬市立総合病院が昨年10月明らかにした患者数は原発事故前と比べて飛躍的に増大しています。成人甲状腺がんが29倍、白血病が10倍、小児がん、肺炎、心筋梗塞、その他のがんも軒並みに数倍です。国連人権委員会は、住宅支援の打ち切り批判、緊急対策として「除染作業員ら数万人」の必要などの声明をだしました。しかし政府や東電は無視です。加害責任を全く自覚しない許しがたい態度に終始しています。

 

「皇族出席の追悼式典」とは、政府・東電・電力独占の原発大事故責任を隠ぺいし、原発事故被害を切り捨て、住民や原発労働者の棄民化をはかり、いっそう露骨な核・原子力政策を推進するためのものです。

 安倍政権は、天皇代替わりを、3月11日の「皇族出席の追悼式典」の前の2月24日、天皇「在位30年記念式典」をもって始めます。そこでも明仁が強調してやまない「象徴としての務め」⇒「国民統合」=階級対立の融和の大合唱、天皇制の最大の役割の大合唱が行われます。沖縄出身のアーティスト三浦大知に琉歌の形式で読んだ天皇の詩に皇后が曲をつけた「歌声の響」を歌わせ、福島県知事が「国民」代表として感謝の言葉を述べるのです。対立が激化している沖縄の基地問題と深刻化する原発被害の福島を取り込んで式典が行われるのです。オリンピックで野球とソフトボールの一部試合を福島市でおこなうことや聖火リレーの出発地点の候補にあがっていることなども「追悼式典」や「在位30年祝賀式典」と無関係ではないでしょう。安倍政権がなんとしても成し遂げたい天皇元首化と9条改憲もこうした天皇代替わりをバックにしているのだと思います。

 私たちは、今こそ「フクシマ」=被災地・被害者、被ばく労働者切り捨てを許さず、皇族出席の原発推進・国家責任回避の「追悼式典」、一斉黙祷を許さず、「3・11」を反原発と責任追及の日にしていきましょう。  2019.2.9記 

                             3・11実行委員会

<参加・賛同のお願い>

 

団体・個人に賛同を呼びかけます。

 

個人・団体名(公表 可・不可 を明記願います)

 

連絡先                

 

メッセージをお願いします。